あんたがいないよる

乳がん発全身転移により旅立った嫁への溢れかえる想いを綴っていこうと思います。

お詫びポッキー

嫁と知り合いよく話すようになってから、メール(当時は携帯も電話メインの頃だったのでPCメール)や電話をよくした。

特にメールは沢山やり取りし、初めてもらったメールもまだ残っている。


チャットルームの仲間が増えていき、ある日オフ会をやる事になった。人数は20人程度で、嫁も来ると言うので迷わず参加する事にした。

嫁とは会場のある最寄り駅で、少し早く行って2人で待ち合わせようと言う事になった。


この頃からずっとそうなのだが、嫁は時間にルーズだ。とにかくルーズで、待ち合わせると30分待ちは当たり前だった。

この初めて逢う日も30分ほど遅れて到着した。そして「遅れたからこれあげる。お詫びポッキー」と言って、プリッツを渡してきた。

「これ、プリッ・・・」「まあまあ!みなまで言うな(*`・ω・´)」と言うやり取りをして、少し時間があったので駅の喫茶店に入った。


そこから何を話したかはよく覚えていないが、他愛もない話だったのは何となく覚えている。

嫁はその頃は割とパツパツでロックな髪型だった。そして、客観的にはどうかわからないが、自分にとってはとても美人に思えた。

何よりも笑顔が素敵で、その笑顔や髪の毛、唇、あらゆる部分にひと目で虜になってしまった。

逢う前から虜になっていたのに、更にダメ押しをされてしまった。


旦那も子供もいるのにね・・・

通常営業

まだ終わってない手続きはあるが、それはどこかで半休でも取るとして、今日から通常営業。

まだふわふわぐんにゃりとしていて、常に胃をギュッと掴まれているような、力が全く入らない。


嫁は身内以外を呼んでの葬儀は絶対に嫌がるとわかっていたが、嫁に逢いたい人もそれなりにいると思ったので一般葬を行った。

反面、だいぶ費用が嵩んでしまったので働かないと・・・

費用をかける事が供養になるとは思えないし、嫁は「こんなにお金かけて!バカ!」と言うのはわかっている。それでも多少はやる事をやってあげたかった。


私の母が、母が結婚式の時に着て、姉や姉の娘の七五三にも着せた着物を着せて送ってくれた。

入院中に婚姻届を出して、そのまま旅立って結婚式も出来てなかったから、少しは結婚式代わりになったかな。

お母さん、ありがとう。

愛犬の葬儀

昨日連絡しておいた動物霊園にて、葬儀を行って参りました。

悲しさよりも驚きとまたかと言う疲弊感が優先し、ぐったりとしています。


嫁の愛犬は先月前半、心臓肥大により肺水腫を起こし、死んでもおかしくない状況の中、奇跡的に蘇りました。

今晩がヤマだと言われ、その頃は自宅療養だった嫁がろくに歩けないのに愛犬に会いに行き、奇跡的に蘇ったのです。

嫁には内緒でしたが、予後は余り良くない事を告げられていました。でも、回復ぶりを見る限り、薬を飲んでる限りしばらくは大丈夫だと思っていました。


嫁の旅立ちからちょうど一週間・・・告別式後に合わせなければよかった。

鼻をペロペロ舐めるのが好きだったので、舐められない嫁を見てそっちに行きたい!と思ったんじゃないかと思っています。

嫁も愛犬もとにかく頑張ったね。お疲れ様、ありがとう。


また悲しさと後悔が止まらない。