あんたがいないよる

乳がん発全身転移により旅立った嫁への溢れかえる想いを綴っていこうと思います。

旅立った愛猫1

※便宜上、先日旅たった愛猫を「愛猫」または「子猫」、1代前の愛猫を「先住猫」とします。


先日旅たった愛猫は、嫁と付き合い始めて数年経った時に出逢った。


嫁の家の近所を歩いている時に、ある家の辺りから子猫の声が聞こえた。

気になって声の出どころを探して見ると、その家の植え込みから声しており、覗いてみたらまだ生後1ヵ月程度の子猫だった。


親とはぐれたのかな?と気にしつつ、大丈夫?お腹空いてない?などと声をかけ、心配しながらも一旦そのまま去った。


自分はその夜に自宅へ帰ったが、夜遅くに大雨が降ってきた。

冬の大雨だったため、嫁はその子猫が気になり見に行ったところ、元いた所の向かいの保育所の植え込みにいた。

にゃーにゃー鳴いてアピールしていたのを見て、嫁はつい自宅に連れて帰った。


その頃嫁の家では犬が2匹いたため、自室の押し入れのダンボールに入れていたが、犬が何かを勘づいたようだった。

誰か飼える人はいないかと嫁は嫁の親友に電話し、先住猫との折り合いがつけばと言う条件で飼ってもらえる事になった。


数日経ってその親友から連絡があり、先住猫がノイローゼになってダメだ、と連絡があった。

その話を聞き、私の家にも猫がいたが折り合いが付かなくても何とかしようと思い、うちの家族になってもらう事にした。


嫁の親友宅から電車に乗りダンボールで自宅まで帰る途中、どうしようもなくにゃーにゃー鳴くので箱を少し開けた。

「わーい!」と言う声が聞こえてきそうなくらい嬉しそうにして勢いよく肩まで上がってきて、ちょうど停車で開いていた電車のドアから出ようとしたので必死に捕まえた。

その時のるりるりした顔は今まで見たどんな猫より可愛いと思えるくらい可愛く、この子と一緒に生きようと改めて決意した。


自宅に連れ帰ると、先住猫が置いたダンボールにすぐ寄ってきた。そして箱を開けた瞬間、迷いもせず子猫の首根っこを咥えて連れていこうとした。

その時慌てて止めたが、止めない方が仲良くなるのが早かったのかな?と少し悩んだ。


新しく家族になったその子猫は、先住猫を楽しそうに追いかけるが、先住猫は嫌なようで、毎夜鳴き続けてノイローゼ状態だった。

その頃は母親も一緒に住んでいたので、私の事が大好きな先住猫は私の部屋、子猫は母親の部屋で過ごす事にした。

それでもノイローゼは収まらなかったため、先住猫は外にも出していたので、しばらくは出入りする事でストレス解消しつつ慣れさせていった。


日が経って段々と慣れていって、仲良しとまでは行かなくともノイローゼも収まりたまに近づいたりする仲になった。


こうして楽しい、笑いと幸せの絶えない日々が始まった。


※先住猫の事も先日旅たった愛猫と同じかそれ以上・・・いややっぱり比べられない・・・くらい好きです。いずれ機会があったら先住猫の事も・・・