あんたがいないよる

乳がん発全身転移により旅立った嫁への溢れかえる想いを綴っていこうと思います。

なんと言うか

すっかり沈んでしまって生きる気力がない。


初めての月命日だが、正直そんなのどうでもいい。


とにかく嫁に逢いたい。話したい。

出不精

その前までは家にいるのが嫌でひっきりなしに外出しては、話し掛けながら思い出の場所に行き、泣いていた。

先週辺りからは逆に外出するのが嫌で、仕事以外ではほぼ引き篭もりになっている。


何もしたくなくて、何をするのも虚しい。酒浸りで何もしていない。

この先どうなるんだろうなあ・・・身体も心も疲れたなあ。

またゆっくりお風呂に浸かるかな・・・

親指ぐっ!(にかっ!)

よくメールをしていた頃に何かの締めに、嫁はいつも「親指ぐっ!(にかっ!)」と書いていた。

そういうのは文字だけと思いきや、デートを重ねて仲良くなってきたら、実際にリアルでやっていた。


旅立つ数日前ですら、病室でおむつを代えてもらうのにこちらを向かされた時に「いえーい!」と言って親指をぐっ!と突き出していた。

満身創痍なのにこんなに明るくで可愛い嫁。思い出すだけで愛おしくて涙が止まらない。


嫁はなんと言うか、チャットやメールで話すのとリアルで話すのとで全く差異を感じられない、なかなかいない人だと思った。

とにかく明るくてお茶目だった。そして自分の考えをしっかり持っていて、自信満々の人間だった。


理解したいものがあった時、そのままではわからないのでまず自分の中でバラバラにする。それを再度自分がわかるように組み立て直す。

組み立てたものが歪だったり何か足りなければ、自分で足して、変えて、新しい理解の形を作る。

そうした分解して産み出す苦しみを知っているからこそ、本人の自信に繋がっていたのだろう。


何をするにも自分で考えてオリジナルを作り上げる嫁よ、あんた最高だぜ!親指ぐっ!(にかっ!)